概要
has_filter フィルタは、特定のフィルターが登録されているかどうかを確認するために使用されます。このフィルタは、テーマやプラグインが他のコードの振る舞いをチェックしたり、カスタマイズしたりする際に便利です。具体的には以下のような機能を実装するために使われることがあります。
- 条件に応じたフィルターの適用
- プラグインやテーマの互換性チェック
- フィルターの登録状況の監視
- 特定の条件でのフィルタリング処理の最適化
- コードの可読性向上
- デバッグ情報の収集
- カスタム投稿タイプの管理
- プラグインの動作確認
このフィルタの概要、構文、パラメータ、戻り値、関連する関数、および使用可能なバージョンとコアファイルのパスについて説明します。
構文
has_filter( $tag, $function_to_test );
パラメータ
$tag(string): チェックしたいフィルターの名前。$function_to_test(callable): チェックする関数名。省略した場合は、任意の関数が登録されているかの確認となります。
戻り値
- (int|bool): フィルターが登録されている場合はその優先度 (整数)、登録されていない場合は
falseを返します。
関連する関数
使用可能なバージョン
- WordPress 2.0.0 以降で使用可能。
コアファイルのパス
wp-includes/plugin.php
この関数のアクションでの使用可能性
| アクション | 使用例 |
|---|---|
| mu_plugin_loaded | 〇 |
| registered_post_type | 〇 |
| plugins_loaded | 〇 |
| wp_roles_init | 〇 |
| setup_theme | 〇 |
| after_setup_theme | 〇 |
| set_current_user | |
| init | 〇 |
| register_sidebar | |
| wp_loaded | 〇 |
| send_headers | |
| parse_query | |
| pre_get_posts | 〇 |
| wp | |
| template_redirect | 〇 |
| get_header | |
| wp_head | 〇 |
サンプルコード
以下は has_filter のサンプルコードです。
サンプルコード1: フィルターの存在確認
if ( has_filter( 'my_custom_filter' ) ) {
echo 'my_custom_filter is registered.';
} else {
echo 'my_custom_filter is not registered.';
}
このコードは、my_custom_filter が登録されているかどうかをチェックします。
サンプルコード2: 関数付きのフィルター確認
if ( has_filter( 'example_filter', 'my_example_function' ) ) {
echo 'my_example_function is attached to example_filter.';
}
ここでは、example_filter が my_example_function によってフィルタリングされているかを確認します。
サンプルコード3: プラグインの互換性チェック
if ( has_filter( 'the_content', 'my_plugin_content_filter' ) ) {
// 互換性のあるプラグインが有効。
}
このコードは、特定のプラグインが the_content フィルターを使用しているかを確認します。
サンプルコード4: フィルターの状態をデバッグ
if ( ! has_filter( 'my_custom_action' ) ) {
error_log( 'my_custom_action filter is not registered.' );
}
my_custom_action フィルターが未登録の時にエラーログを生成します。
サンプルコード5: 動的にフィルターを追加
if ( ! has_filter( 'init', 'my_dynamic_filter' ) ) {
add_filter( 'init', 'my_dynamic_filter' );
}
ここでは、init フィルターが未登録の場合に、新しいフィルターを追加します。