ワードプレスのuser_can_richeditフィルタの使用方法・解説

概要

user_can_richeditフィルタは、ユーザーがビジュアルリッチエディターを使用できるかを調べるために使用されます。具体的には、特定のユーザー権限を持っているかどうかを判断し、それに基づいてエディターの機能を持たせるかどうかを決定します。このフィルタは、カスタムエディターを実装する際や、エディターの表示を条件に応じて変更したい場合に役立ちます。よく使用される場面としては以下のようなものがあります。

投稿画面のカスタマイズ
特定のユーザー権限の判定
エディタープラグインの有効化/無効化
エディタースタイルの調整
ショートコードの実行条件設定
投稿タイプによるエディターの切り替え
エディターメタボックスの表示制御
管理画面のユーザー体験向上

このフィルタは、WordPressのコアで使用できるもので、以下の情報を含みます：

構文: apply_filters('user_can_richedit', $default)
パラメータ: $default（デフォルトのリッチエディット使用可否）
戻り値: リッチエディターが利用可能かどうかを示す真偽値
関連する関数: こちら
使用可能なバージョン: WordPress 2.0.0 以降
コアファイルパス: wp-includes/general-template.php

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init	〇
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード1: ユーザー権限に基づいてリッチエディターを無効化する

add_filter('user_can_richedit', 'my_disable_richedit', 10, 2);
function my_disable_richedit($default, $post_id) {
    if (!current_user_can('editor')) {
        return false; // エディター以外のユーザーはリッチエディタを無効化
    }
    return $default;
}

説明: このコードは、エディター権限を持たないユーザーにはリッチエディターを無効にします。特定の役割に基づいてエディタ機能を制御する方法を示しています。
引用元: https://developer.wordpress.org/

サンプルコード2: 投稿タイプに応じてリッチエディターを制御する

add_filter('user_can_richedit', 'my_custom_post_type_richedit');
function my_custom_post_type_richedit($default) {
    global $pagenow;
    if ($pagenow == 'post.php' && isset($_GET['post']) && get_post_type($_GET['post']) == 'my_custom_type') {
        return false; // カスタム投稿タイプにはリッチエディタを無効化
    }
    return $default;
}

説明: 特定の投稿タイプに対してリッチエディターを無効化します。カスタム投稿タイプの編集画面の制御に役立ちます。
引用元: https://developer.wordpress.org/

サンプルコード3: 特定の条件下でリッチエディターを有効化

add_filter('user_can_richedit', 'my_enable_richedit_conditionally');
function my_enable_richedit_conditionally($default) {
    if (is_user_logged_in() && current_user_can('administrator')) {
        return true; // 管理者ユーザーにはリッチエディタを有効化
    }
    return $default;
}

説明: 管理者ユーザーがログインしている場合にはリッチエディターを有効にし、それ以外はデフォルトの設定を適用します。
引用元: https://developer.wordpress.org/

サンプルコード4: 提供されているエディターを代替する

add_filter('user_can_richedit', '__return_false');

説明: このコードは、すべてのユーザーに対してリッチエディターを無効化します。その結果、プレーンテキストエディターのみが表示されます。
引用元: https://developer.wordpress.org/

サンプルコード5: リッチエディタのスタイルを条件付きで変更

add_filter('user_can_richedit', 'my_modify_richedit_styles');
function my_modify_richedit_styles($default) {
    if ($default) {
        // 特定のスタイルを適用
    }
    return $default;
}

説明: リッチエディターが利用可能な場合に、特定のカスタムスタイルを追加するための雛形です。
引用元: https://developer.wordpress.org/

概要