ワードプレスのwp_suspend_cache_addition関数の使用方法・解説

概要

wp_suspend_cache_addition関数は、WordPressにおいてキャッシュの追加を一時的に停止するための関数です。この関数を使用すると、特定の処理中にキャッシュが追加されることを防ぎ、アプリケーションの動作やデータの整合性を確保することができます。以下のような状況でよく使われます。

1. プラグインやテーマの設定変更時
2. データベースの大規模な更新処理
3. 特定のフックでの一時的なデータ操作
4. ウェブサイトのメンテナンス作業
5. テストデータの導入
6. キャッシュクリアの前後での処理
7. デバッグの際の動作確認
8. 特定の条件に基づくデータの保存操作

構文

wp_suspend_cache_addition( $suspend );

パラメータ

• $suspend (bool): キャッシュの追加を停止するかどうかを指定します。trueの場合は停止、falseの場合は追加再開。

戻り値

• (void): 戻り値はありません。

関連する関数

• wp_suspend_cache_addition

使用可能なバージョン

• WordPress 4.3 以降

コアファイルのパス

• wp-includes/cache.php

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init	〇
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード 1: キャッシュの停止

function my_custom_function() {
    wp_suspend_cache_addition(true); // キャッシュの追加を停止

    // データベースの更新処理など

    wp_suspend_cache_addition(false); // キャッシュの追加を再開
}

このコードでは、データベースの更新処理を行う前にキャッシュの追加を停止し、処理後に再び追加を再開します。

サンプルコード 2: フック内での使用

add_action('init', 'my_init_function');
function my_init_function() {
    wp_suspend_cache_addition(true);
    // その他の処理
    wp_suspend_cache_addition(false);
}

このコードは、initアクション内でキャッシュの追加を一時的に停止し、必要な処理を行った後に再開します。

サンプルコード 3: メンテナンスモード時の使用

function maintenance_mode() {
    if (is_maintenance()) {
        wp_suspend_cache_addition(true);
        // メンテナンス処理を実行
        wp_suspend_cache_addition(false);
    }
}

メンテナンスモードの際にキャッシュの追加を一時的に停止するサンプルです。

サンプルコード 4: テストデータの処理

function handle_test_data() {
    wp_suspend_cache_addition(true);
    // テストデータをデータベースに挿入
    wp_suspend_cache_addition(false);
}

テストデータを挿入する処理中に、キャッシュの追加を停止する例です。

サンプルコード 5: デバッグ用

function debug_function() {
    wp_suspend_cache_addition(true);
    // デバッグ作業を実施
    wp_suspend_cache_addition(false);
}

デバッグ作業中にキャッシュの追加を停止するための実装例です。