概要
wp_upload_bits関数は、データをアップロードファイルとして保存するために使用されるWordPressの便利な関数です。この関数は、特に以下のようなシナリオで役立ちます：
- ユーザーがファイルをアップロードする際の処理
- カスタムメディアアップローダの実装
- コンテンツの自動添付
- プラグインやテーマの設定ファイルのアップロード
- ファイルアップロード機能を持つフォームの作成
- ユーザーアカウントに関連するファイルの保存
- API経由でのファイル管理
- バックアップファイルの保存
構文
wp_upload_bits( $file_name, $bits, $time = null );
パラメータ
$file_name(string): アップロードするファイルの名前。$bits(string): ファイルのバイナリデータ。$time(int|null): タイムスタンプ。指定しない場合は現在の時刻が使用されます。
戻り値
- 成功時には、アップロードしたファイルに関する情報を含む配列を返します。失敗した場合は、
errorsキーを持つ配列が返されます。
関連する関数
使用可能なバージョン
wp_upload_bits関数は、WordPress 2.9以降で利用可能です。
コアファイルのパス
wp-includes/media.php
この関数のアクションでの使用可能性
| アクション名 | 使用例 |
|---|---|
| mu_plugin_loaded | |
| registered_post_type | |
| plugins_loaded | |
| wp_roles_init | |
| setup_theme | |
| after_setup_theme | |
| set_current_user | |
| init | |
| register_sidebar | |
| wp_loaded | |
| send_headers | |
| parse_query | |
| pre_get_posts | |
| wp | |
| template_redirect | |
| get_header | |
| wp_head |
サンプルコード
サンプル1: ファイルのアップロード処理
$file_name = 'example.txt';
$file_data = 'このテキストはファイルに保存されます。';
$upload = wp_upload_bits( $file_name, null, $file_data );
if ( isset( $upload['error'] ) ) {
echo 'エラー: ' . $upload['error'];
} else {
echo 'ファイルがアップロードされました: ' . $upload['file'];
}
説明: このコードはテキストデータをファイルとしてアップロードし、成功した場合にはファイルのパスを出力します。
サンプル2: 画像ファイルのアップロード
$image_name = 'image.png';
$image_data = file_get_contents( 'path/to/image.png' );
$upload = wp_upload_bits( $image_name, null, $image_data );
if ( $upload['error'] ) {
echo 'エラーが発生しました: ' . $upload['error'];
} else {
echo '画像が成功裏にアップロードされました。';
}
説明: 指定したパスから画像ファイルを読み込み、アップロードします。エラーが発生した場合は、そのエラーを表示します。
サンプル3: タイムスタンプを指定したファイルアップロード
$upload_time = strtotime('now');
$upload = wp_upload_bits( 'document.pdf', null, $pdf_data, $upload_time );
if ( $upload['error'] ) {
echo 'ファイルアップロードに失敗しました: ' . $upload['error'];
} else {
echo '文書ファイルがアップロードされました。';
}
説明: PDFファイルのアップロード時に、任意のタイムスタンプを指定しています。
サンプル4: エラー処理の改善
$uploaded_file = wp_upload_bits( 'file.zip', null, $file_data );
if ( ! empty( $uploaded_file['error'] ) ) {
// ログにエラーを記録する
error_log( 'ファイルアップロードエラー: ' . $uploaded_file['error'] );
} else {
echo 'ファイルが正常にアップロードされました: ' . $uploaded_file['file'];
}
説明: アップロードエラーをログに記録する方法を示しています。
サンプル5: 空のファイル名のチェック
$file_name = '';
$file_data = 'ファイル内容';
$upload = wp_upload_bits( $file_name, null, $file_data );
if ( empty( $upload['file'] ) ) {
echo 'ファイル名が空です。';
} elseif ( ! empty( $upload['error'] ) ) {
echo 'エラーが発生しました: ' . $upload['error'];
} else {
echo 'ファイルがアップロードされました。';
}
説明: ファイル名が空である場合は特別なエラーメッセージを表示します。