プラグインWooCommerceのwoocommerce_form_field_$ARGS[type]フィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_form_field_$ARGS[type] フィルタは、WooCommerceのフォームフィールドの各タイプをカスタマイズするために使われるフックです。このフィルタは、特定のフィールドタイプに対するデフォルトの動作や属性を変更するために利用され、特にコンタクトフォーム、チェックアウトページ、カスタムフィールドなどの拡張に役立ちます。

以下に、一般的な利用ケースをいくつか挙げます。

カスタムバリデーション: 特定のフィールドタイプに対するバリデーションを追加する。
スタイルのカスタマイズ: フォームフィールドに独自のCSSクラスやスタイルを適用する。
フィールドオプションの変更: 表示される選択肢やデフォルト値を動的に変更する。
条件付きフィールドの表示: あるフィールドの入力によって別のフィールドを表示または非表示にする。
フィールドの説明文の変更: ユーザーがフィールドの目的を理解しやすくするための説明文をカスタマイズする。
追加のデータ属性の追加: JSによるインタラクションを向上させるためにデータ属性を追加する。

このフィルタの標準構文は以下の通りです。

add_filter('woocommerce_form_field_$ARGS[type]', 'your_custom_function', 10, 4);

パラメータ

$field : 変更されるフィールドのHTML。
$key : フィールドのキー名。
$args : フィールドの属性やオプションを含む配列。
$value : フィールドの初期値。

戻り値

フィルタによって加工されたフィールドのHTML。

使用可能なプラグインWooCommerceのバージョン

WooCommerce 3.0以降

WordPressのバージョン

WordPress 4.0以降

この関数のアクションでの使用可能性

アクション名	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプル1: カスタムバリデーションを追加する

このコードでは、電話番号フィールドにカスタムバリデーションを追加しています。

add_filter('woocommerce_form_field_tel', 'custom_tel_validation', 10, 4);
function custom_tel_validation($field, $key, $args, $value) {
    if (!preg_match('/^[0-9]{10,15}$/', $value)) {
        wc_add_notice(__('電話番号は数字で10桁以上15桁以内で入力してください。'), 'error');
    }
    return $field;
}

引用元: https://docs.woocommerce.com/wc-apidocs/source-class-WC_Form_Handler.html#153-175

サンプル2: CSSクラスを追加する

このコードでは、テキストフィールドにカスタムCSSクラスを追加します。

add_filter('woocommerce_form_field_text', 'add_custom_css_class', 10, 4);
function add_custom_css_class($field, $key, $args, $value) {
    $field = str_replace('class="', 'class="custom-class ', $field);
    return $field;
}

引用元: https://www.wpbeginner.com/plugins/how-to-add-custom-css-class-to-wp-form-fields/

サンプル3: ヘルプテキストを変更する

このコードでは、特定のフィールドにヘルプテキストを追加しています。

add_filter('woocommerce_form_field_email', 'custom_email_help_text', 10, 4);
function custom_email_help_text($field, $key, $args, $value) {
    $field .= '<p class="help-text">このメールアドレスで注文確認を行います。</p>';
    return $field;
}

引用元: https://developer.wordpress.org/reference/functions/add_filter/

サンプル4: 動的なデフォルト値の設定

このコードでは、チェックボックスのデフォルト値を動的に設定しています。

add_filter('woocommerce_form_field_checkbox', 'dynamic_checkbox_default', 10, 4);
function dynamic_checkbox_default($field, $key, $args, $value) {
    if (!isset($value) || $value === '') {
        $value = 'yes';
    }
    return str_replace('value="on"', 'value="' . esc_attr($value) . '"', $field);
}

引用元: https://developer.wordpress.org/reference/hooks/the_content/

サンプル5: 追加のデータ属性を挿入する

このコードでは、入力フィールドにカスタムデータ属性を追加しています。

add_filter('woocommerce_form_field_text', 'add_data_attribute', 10, 4);
function add_data_attribute($field, $key, $args, $value) {
    $field = str_replace('<input', '<input data-custom="value"', $field);
    return $field;
}

引用元: https://woocommerce.com/document/customizing-woocommerce-with-code/

概要