プラグインWooCommerceのwoocommerce_cached_widget_idフィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_cached_widget_id フィルタは、WooCommerce内でウィジェットのキャッシュIDを変更するために使用されます。このフィルタを使用することで、開発者は異なる条件に基づいてウィジェットのキャッシュを制御したり、特定のロジックを実装することが可能です。具体的には、次のような機能を実装する際によく使用されます。

ウィジェットのキャッシュをカスタマイズしてパフォーマンスを最適化する。
ユーザーのロールやステータスに応じたウィジェットの表示設定を行う。
特定の条件下でのみウィジェットを表示するための条件分岐を組み込む。
ウィジェットの表示内容を簡単に変更するためのフックを提供する。
ページごとに異なるウィジェット設定を行うための助けとなる。
WooCommerceテーマのカスタマイズを容易にする。

構文

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'callback_function', 10, 2 );

パラメータ

woocommerce_cached_widget_id: フィルターフックの名前。
callback_function: フィルタを適用するためのカスタムコールバック関数。
priority: フィルタの実行順序。デフォルトは10。
accepted_args: コールバック関数が受け入れる引数の数量。

戻り値

コールバック関数は、修正されたウィジェットIDを返す必要があります。

使用可能なバージョン

WooCommerce: 2.1.0 以降
WordPress: 4.0 以降

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプル1: ユーザーのロールに基づくキャッシュIDの変更

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'custom_cache_id_based_on_user_role', 10, 2 );

function custom_cache_id_based_on_user_role( $id, $widget ) {
    if( is_user_logged_in() ) {
        $user = wp_get_current_user();
        $id .= '_' . $user->roles[0]; // ユーザーのロールをIDに追加
    }
    return $id;
}

このコードは、ログインユーザーのロールに基づいてウィジェットのキャッシュIDを変更し、異なるロールごとに異なるウィジェットを表示できるようにします。

サンプル2: 特定の条件に基づくウィジェットのキャッシュを無効化

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'disable_widget_cache_on_special_page', 10, 2 );

function disable_widget_cache_on_special_page( $id, $widget ) {
    if( is_page( 'special-page' ) ) {
        return $id . '_no_cache'; // 特定ページではキャッシュを無効化
    }
    return $id;
}

このコードは、特定のページでウィジェットのキャッシュを無効化し、毎回新しいコンテンツを表示します。

サンプル3: カスタムクエリによるキャッシュIDの変更

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'custom_cache_id_for_query', 10, 2 );

function custom_cache_id_for_query( $id, $widget ) {
    global $wp_query;
    if( $wp_query->is_singular() ) {
        $id .= '_singular'; // 投稿またはページのクエリの場合にIDを変更
    }
    return $id;
}

このコードは、個々の投稿やページに対して異なるキャッシュを適用するため、キャッシュIDを変更します。

サンプル4: カスタムウィジェットの設定に基づくID変更

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'alter_widget_cache_id_for_custom_widget', 10, 2 );

function alter_widget_cache_id_for_custom_widget( $id, $widget ) {
    if( $widget->id_base === 'custom_widget' ) {
        $id .= '_custom'; // カスタムウィジェットの場合にIDを変更
    }
    return $id;
}

このコードは、カスタムウィジェットのために特別なキャッシュIDを割り当て、他のウィジェットと分けることができます。

サンプル5: ウィジェットのインスタンスIDを使用

add_filter( 'woocommerce_cached_widget_id', 'use_widget_instance_id_for_cache', 10, 2 );

function use_widget_instance_id_for_cache( $id, $widget ) {
    return $id . '_' . $widget->id; // インスタンスのIDを使用してキャッシュをユニークにする
}

このコードは、ウィジェットのインスタンスごとにユニークなキャッシュIDを生成し、同じウィジェットが複数回表示される場合でも個別のキャッシュを保持します。

概要

構文