プラグインWooCommerceのwoocommerce_shipping_calculator_enable_stateフィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_shipping_calculator_enable_state フィルタは、WooCommerceにおける配送計算器の状態を制御するために使用されます。このフィルタを利用することで、配送計算時に「州」の選択肢を表示するかどうかをカスタマイズしたり、特定の条件に応じて州の選択を必須にしたりすることができます。主に以下のような機能を実装する際によく使われます。

一部の州のみを配送先選択肢に表示する。
郵便番号によって州の選択を決定する。
特定の条件下で州の選択を必須とする。
カスタム配送エリアの設定を行う。
特定の商品に対して州選択を非表示にする。
顧客体験を向上させるためのインターフェース改善。

構文

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', 'your_function_name');

パラメータ

$enabled (bool): 「州」選択が有効かどうかを示す真偽値。

戻り値

(bool): 「州」選択が有効であれば true、無効にする場合は false を返します。

使用可能なプラグインおよびバージョン

WooCommerce: バージョン 2.6以上
WordPress: バージョン 4.0以上

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded	〇
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプル1: 州の選択を無効にする

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', '__return_false');

このサンプルコードは、配送計算器から「州」の選択肢を完全に無効にします。これにより、ユーザーが配送先を選択する際に州を入力する必要がなくなります。

サンプル2: 郵便番号によって州を自動選択

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', 'enable_state_based_on_zip');

function enable_state_based_on_zip($enabled) {
    if (isset($_POST['billing_postcode']) && !empty($_POST['billing_postcode'])) {
        $enabled = true;  // 郵便番号が入力された場合、州選択を有効にする
    }
    return $enabled;
}

このサンプルコードは、顧客が郵便番号を入力した場合に州の選択肢を有効にします。これにより、特定の地域に基づいたカスタマイズされた体験を提供します。

サンプル3: 管理者が特定の商品の場合のみ州を表示

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', 'conditional_state_display');

function conditional_state_display($enabled) {
    global $product;
    if ($product->get_id() == 123) { // 商品IDが123の場合
        $enabled = true; // 州選択を有効にする
    }
    return $enabled;
}

このサンプルコードでは、特定の商品（IDが123）に対してのみ州の選択肢を表示します。他の商品には州の選択肢を表示しないため、特定のケースに応じてカスタマイズできます。

サンプル4: 商品カテゴリーに基づく州の表示

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', 'check_product_category_for_state');

function check_product_category_for_state($enabled) {
    $categories = get_the_terms(get_the_ID(), 'product_cat');
    foreach ($categories as $category) {
        if ($category->slug == 'shipping-required') {
            $enabled = true; // 'shipping-required' カテゴリーに属する商品は州選択を有効にする
            break;
        }
    }
    return $enabled;
}

このサンプルコードは、「shipping-required」というスラグを持つカテゴリーに属する商品の場合に州選択を有効にします。商品に基づいて柔軟なインターフェースを提供します。

サンプル5: 顧客の国に基づく州の表示

add_filter('woocommerce_shipping_calculator_enable_state', 'enable_state_based_on_country');

function enable_state_based_on_country($enabled) {
    $country = isset($_POST['billing_country']) ? $_POST['billing_country'] : '';
    if ($country === 'US') { // 国がUSの場合のみ州を表示
        $enabled = true;
    }
    return $enabled;
}

このサンプルコードでは、顧客がアメリカ合衆国（US）を選択した場合にのみ州の選択肢を表示します。国に基づいたカスタマイズにより、誤解を避けることができます。

引用元: WordPress Codex, WooCommerce Documentationなどが参考になります。具体的なURLは提供できませんが、これらのリソースから詳細な情報を得ることができます。

概要

構文