プラグインUser Role Editorのure_edit_posts_access_restriction_typeフィルタの使用方法・解説

概要

ure_edit_posts_access_restriction_type フィルタは、WordPressのUser Role Editorプラグインにおいて、ユーザーが特定の投稿やページへのアクセスを制限するための機能を実装する際によく使用されます。このフィルタを利用することで、次のような機能が実現可能です。

ユーザーごとの投稿編集権限のカスタマイズ
特定の投稿タイプへのアクセス制限
投稿ステータス別のアクセス制御
ユーザーのロールや権限による条件付きアクセス
エラーメッセージのカスタマイズ
フロントエンドでの投稿表示の制御

構文としては以下のようになります。

apply_filters('ure_edit_posts_access_restriction_type', $some_value, $user_id, $post_id);

パラメータ:
– $some_value: フィルタリングされる値（通常はアクセス権の状態）。
– $user_id: 対象のユーザーID。
– $post_id: 対象の投稿ID。

戻り値: フィルタリングされた値（アクセス権の状態）。

このフィルタは、User Role Editorプラグインのバージョン4.59以降で使用可能です。また、WordPressのバージョンは5.0以降で動作します。

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded	〇
wp_roles_init	〇
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプル1: 投稿を特定のユーザーにのみ編集可能にする

add_filter('ure_edit_posts_access_restriction_type', function($allow_edit, $user_id, $post_id) {
    if ($user_id === 2) { // ユーザーIDが2の時
        return true; // 編集を許可
    }
    return $allow_edit; // その他は元の値を返す
});

このコードは、ユーザーIDが2である場合に、そのユーザーが投稿を編集できるようにします。

サンプル2: 投稿の公開状態に応じた編集権限の制御

add_filter('ure_edit_posts_access_restriction_type', function($can_edit, $user_id, $post_id) {
    $post = get_post($post_id);
    if ($post->post_status === 'draft' && !user_can($user_id, 'edit_others_posts')) {
        return false; // 下書きの場合、他のユーザーは編集不可
    }
    return $can_edit;
});

このコードは、下書きの投稿に対して、他のユーザーが編集できないよう制限します。

サンプル3: ロールに基づいて編集権限を制限

add_filter('ure_edit_posts_access_restriction_type', function($can_edit, $user_id, $post_id) {
    if (in_array('subscriber', get_userdata($user_id)->roles)) {
        return false; // 購読者は編集不可
    }
    return $can_edit;
});

このコードは、ユーザーが「購読者」ロールである場合、投稿の編集を禁止します。

サンプル4: 投稿のカテゴリに基づく編集権限制御

add_filter('ure_edit_posts_access_restriction_type', function($can_edit, $user_id, $post_id) {
    $terms = wp_get_post_terms($post_id, 'category');
    if ($terms && $terms[0]->slug === 'restricted') {
        return false; // 特定のカテゴリに属する投稿は編集不可
    }
    return $can_edit;
});

このコードは、特定のカテゴリ（ここでは「restricted」）に属する投稿の編集を制限します。

サンプル5: カスタムエラーメッセージの追加

add_filter('ure_edit_posts_access_restriction_type', function($can_edit, $user_id, $post_id) {
    if (!$can_edit) {
        wp_die('この投稿を編集する権限がありません。');
    }
    return $can_edit;
});

このコードは、編集権限がない場合にカスタムエラーメッセージを表示します。

概要