プラグインUser Role Editorのure_set_cpt_own_capsフィルタの使用方法・解説

概要

ure_set_cpt_own_capsフィルタは、WordPressのプラグイン「User Role Editor」において、カスタム投稿タイプ（CPT）に対する権限を柔軟に設定するために使用されます。このフィルタを利用することで、異なるユーザー役割に対して特定の投稿タイプの操作権限をカスタマイズすることが可能になります。よく使われる機能の例としては、以下のようなものがあります：

特定のユーザー役割へのカスタム投稿タイプへのアクセス権限の付与。
投稿者役割のユーザーに独自の投稿タイプの編集権限を与える。
カスタム税onomiesに対する管理権限の設定。
フロントエンドでのカスタム投稿タイプの表示制御。
特定のシナリオに基づくユーザー権限の動的変更。
権限を細かく設定し、特定のユーザーにのみ特定の操作を許可。

このフィルタは「User Role Editor」プラグインのバージョン4.6.0以降、またWordPressのバージョン4.0.0以降で使用可能です。

フィルタの概要

構文: add_filter('ure_set_cpt_own_caps', 'your_function_name', 10, 3);
パラメータ:
- $caps: 権限の配列
- $post_type: カスタム投稿タイプのスラッグ
- $user_role: 権限を与えるユーザー役割
戻り値: 変更された権限の配列

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用例
mu_plugin_loaded
registered_post_type	〇
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード1: 投稿者にカスタム投稿の編集権限を与える

add_filter('ure_set_cpt_own_caps', function($caps, $post_type, $user_role) {
    if ($user_role === 'author' && $post_type === 'custom_post') {
        $caps[] = 'edit_custom_post';
    }
    return $caps;
});

このコードは、投稿者がカスタム投稿タイプ「custom_post」を編集できるようにする処理を実装しています。

サンプルコード2: 特定のユーザー役割にフロントエンド表示権限を付与

add_filter('ure_set_cpt_own_caps', function($caps, $post_type, $user_role) {
    if ($user_role === 'editor' && $post_type === 'custom_post') {
        $caps[] = 'read_custom_post';
    }
    return $caps;
});

このコードでは、エディター役割のユーザーが「custom_post」をフロントエンドで表示できるように、読権限を追加しています。

サンプルコード3: 管理者に特定のカスタム権限を設定

add_filter('ure_set_cpt_own_caps', function($caps, $post_type, $user_role) {
    if ($user_role === 'administrator') {
        $caps[] = 'create_custom_post';
    }
    return $caps;
});

このコードは、管理者に対してカスタム投稿タイプの作成権限を付与します。

サンプルコード4: カスタム投稿タイプに削除権限を付与

add_filter('ure_set_cpt_own_caps', function($caps, $post_type, $user_role) {
    if ($user_role === 'contributor' && $post_type === 'custom_post') {
        $caps[] = 'delete_custom_post';
    }
    return $caps;
});

このコードは、寄稿者がカスタム投稿タイプ「custom_post」を削除できるように権限を加えています。

サンプルコード5: カスタムフィールド権限の追加

add_filter('ure_set_cpt_own_caps', function($caps, $post_type, $user_role) {
    if ($user_role === 'subscriber' && $post_type === 'custom_post') {
        $caps[] = 'edit_post';
    }
    return $caps;
});

このコードでは、購読者がカスタム投稿タイプ「custom_post」のカスタムフィールドを編集できるように設定しています。

これらのサンプルを参考にすることで、特定のユーザー役割に対するカスタム投稿タイプの権限を効果的に管理できます。

概要