プラグインWooCommerceのwoocommerce_get_variation_prices_hashフィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_get_variation_prices_hashフィルタは、WooCommerceのバリエーション商品の価格に関連するハッシュを変更するために使用されるフックです。このフィルタを利用することで、バリエーションの価格算出ロジックをカスタマイズしたり、特定の条件に基づいて価格を動的に変更することが可能です。主な利用例としては以下のような機能実装が考えられます。

カスタムバリエーション価格の計算
特殊プロモーションの適用
顧客のロールに基づく価格変更
在庫状況の影響を考慮した価格設定
特定の商品の価格調整
Geolocationに基づく地域別価格表示

構文

フィルタの構文は以下のようになります。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'custom_variation_prices_hash', 10, 3);

パラメータ

$hash (array): 価格ハッシュ
$product (WC_Product_Variable): 変数商品オブジェクト
$display (bool): 表示するかどうかのフラグ

戻り値

変更された価格ハッシュ（array）を返す必要があります。

使用可能なバージョン

WooCommerce: 3.0+
WordPress: 4.0+

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用例
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード 1: カスタム価格ハッシュの作成

このサンプルでは、独自の価格ハッシュを生成する方法を示しています。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'custom_variation_hash', 10, 3);
function custom_variation_hash($hash, $product, $display) {
    $hash[] = get_post_meta($product->get_id(), '_custom_price_meta', true);
    return $hash;
}

このコードは、商品メタからカスタム価格データを取得し、価格ハッシュに追加しています。

サンプルコード 2: バリエーションの特別割引の適用

特定のバリエーションに対して特別割引を追加するコードです。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'apply_special_discount', 10, 3);
function apply_special_discount($hash, $product, $display) {
    if ($product->get_id() === 123) { // 商品IDが123の場合
        $hash[] = 'special_discount';
    }
    return $hash;
}

このコードは、特定の商品のIDに基づいて特別割引をハッシュに追加します。

サンプルコード 3: カスタマーグループに基づく価格の変更

顧客のグループによって異なる価格を適用します。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'group_based_variation_price', 10, 3);
function group_based_variation_price($hash, $product, $display) {
    if (current_user_can('wholesale_customer')) {
        $hash[] = 'wholesale_price';
    }
    return $hash;
}

このコードでは、カスタマーが卸売顧客であるかどうかをチェックし、ハッシュに「wholesale_price」を追加します。

サンプルコード 4: 日付に基づく価格調整

特定の日付に基づいて価格を変更するサンプルです。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'date_based_variation_price', 10, 3);
function date_based_variation_price($hash, $product, $display) {
    if (date('Y-m-d') === '2023-12-25') { // クリスマスの日
        $hash[] = 'christmas_discount';
    }
    return $hash;
}

このコードは、クリスマスの日に特別な価格をハッシュに追加します。

サンプルコード 5: 地域別価格の読み込み

地域に応じて異なる価格を表示する方法を示しています。

add_filter('woocommerce_get_variation_prices_hash', 'geolocation_based_variation_price', 10, 3);
function geolocation_based_variation_price($hash, $product, $display) {
    $region = get_user_region(); // ユーザーの地域取得（仮の関数名）
    if ($region === 'US') {
        $hash[] = 'us_price';
    }
    return $hash;
}

このサンプルコードは、ユーザーの地域に基づいて異なる価格を表示するために地域情報をハッシュに追加します。

概要

構文