概要
woocommerce_product_backorders_allowed フィルタは、WooCommerceの製品に対するバックオーダーの許可を制御するためのものです。このフィルタを使用することで、特定の条件に基づいて商品がバックオーダー可能かどうかを判断するロジックを簡単に追加できます。
このフィルタは、以下のような機能を実装する際に繰り返し使用されることがあります。
- 特定のユーザーグループに対してのみバックオーダーを許可する
- 特定の製品カテゴリーに対してバックオーダーを制限する
- 在庫状況に基づいてバックオーダーを動的に調整する
- バックオーダーを許可する期間を制限する
- カスタム商品属性に基づいてバックオーダーを有効または無効にする
- サードパーティの在庫管理システムとの統合でバックオーダーの扱いを調整する
構文
apply_filters( 'woocommerce_product_backorders_allowed', $backorders_allowed, $product );
パラメータ
$backorders_allowed(bool): 製品がバックオーダーを許可するかどうかのフラグ。$product(WC_Product): 現在の製品オブジェクト。
戻り値
フィルタを通過後のバックオーダーの許可値（Boolean）。
使用可能なバージョン
- WooCommerce バージョン: 2.0.0以降
- WordPress バージョン: 一般的に4.0以降推奨
この関数のアクションでの使用可能性
| アクション | 使用例 |
|---|---|
| mu_plugin_loaded | |
| registered_post_type | |
| plugins_loaded | |
| wp_roles_init | |
| setup_theme | |
| after_setup_theme | |
| set_current_user | |
| init | 〇 |
| register_sidebar | |
| wp_loaded | 〇 |
| send_headers | |
| parse_query | |
| pre_get_posts | |
| wp | |
| template_redirect | |
| get_header | |
| wp_head | 〇 |
サンプルコード
サンプルコード 1: 特定ユーザーのバックオーダーを許可
このコードは、特定のユーザーに対してバックオーダーを許可する例です。
add_filter('woocommerce_product_backorders_allowed', 'allow_backorders_for_specific_user', 10, 2);
function allow_backorders_for_specific_user($backorders_allowed, $product) {
if (is_user_logged_in() && current_user_can('editor')) {
return true; // エディターユーザーにはバックオーダーを許可
}
return $backorders_allowed;
}
出典: WooCommerce公式ドキュメント
サンプルコード 2: カテゴリーによるバックオーダー制御
このコードは、特定の製品カテゴリーについてバックオーダーを無効にします。
add_filter('woocommerce_product_backorders_allowed', 'disallow_backorders_in_specific_category', 10, 2);
function disallow_backorders_in_specific_category($backorders_allowed, $product) {
if (has_term('no-backorders', 'product_cat', $product->get_id())) {
return false; // 'no-backorders' カテゴリーに入っている商品はバックオーダー不可
}
return $backorders_allowed;
}
出典: WooCommerce公式ドキュメント
サンプルコード 3: 期間限定バックオーダーの許可
このコードは、特定の期間のみバックオーダーを許可する例です。
add_filter('woocommerce_product_backorders_allowed', 'limited_time_backorders', 10, 2);
function limited_time_backorders($backorders_allowed, $product) {
$start_date = strtotime('2023-01-01');
$end_date = strtotime('2023-12-31');
$current_time = current_time('timestamp');
if ($current_time >= $start_date && $current_time <= $end_date) {
return true; // 指定した期間中はバックオーダーを許可
}
return $backorders_allowed;
}
出典: WooCommerce公式ドキュメント
サンプルコード 4: 在庫状況に基づくバックオーダー調整
このコードは、在庫状況に応じてバックオーダーを動的に調整します。
add_filter('woocommerce_product_backorders_allowed', 'adjust_backorders_based_on_stock', 10, 2);
function adjust_backorders_based_on_stock($backorders_allowed, $product) {
if ($product->get_stock_quantity() < 1) {
return false; // 在庫がない場合はバックオーダー不可
}
return $backorders_allowed;
}
出典: WooCommerce公式ドキュメント
サンプルコード 5: カスタムフィールドによるバックオーダー制御
このコードは、カスタムフィールドに基づいてバックオーダーを制御します。
add_filter('woocommerce_product_backorders_allowed', 'custom_field_backorder_control', 10, 2);
function custom_field_backorder_control($backorders_allowed, $product) {
$allow_backorders = get_post_meta($product->get_id(), 'allow_backorders', true);
return $allow_backorders === 'yes'; // カスタムフィールドが「yes」の場合はバックオーダーを許可
}
出典: WooCommerce公式ドキュメント