プラグインWooCommerceのwoocommerce_shipping_calculator_enable_postcodeフィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode フィルタは、WooCommerceの配送計算機において郵便番号の入力を有効または無効にするためのフックです。このフィルタは、様々な条件に基づいて郵便番号入力フィールドの表示を調整する際に非常に便利です。例えば、特定の地域に対する配送設定や、特定のユーザーロールに対する制限を設ける場合などに使用されます。

このフィルタがよく使われる機能の一例として以下が挙げられます。

特定のユーザーが郵便番号を入力しなくても計算できるようにする
配送先が特定の地域の場合、郵便番号を無視する
郵便番号が必要な場合は、そのフォーマットを制御する
フィールドのラベルやプレースホルダーをカスタマイズする
ストアの国によって郵便番号の入力の必須条件を設定する
プラグインやテーマの互換性を確保するためにカスタマイズを行う

構文

apply_filters( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', $enabled, $country, $state );

パラメータ

$enabled: boolean 初期値は true。郵便番号入力フィールドの表示を制御する。
$country: string 配送先の国コード。
$state: string 配送先の州または県。

戻り値

boolean: 郵便番号フィールドを表示するかどうかの真偽値。

バージョン情報

使用可能なWooCommerceのバージョン: 3.0 以上
使用可能なWordPressのバージョン: 4.0 以上

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード 1：特定の国で郵便番号を無効にする

add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', 'disable_postcode_for_specific_country', 10, 2 );

function disable_postcode_for_specific_country( $enabled, $country ) {
    if ( 'US' === $country ) {
        return false; // 米国では郵便番号を無効にする
    }
    return $enabled; // その他の国では有効にする
}

このコードは、米国が選択された場合、配送計算機で郵便番号の入力を無効にします。

サンプルコード 2：特定のユーザーロールに対して郵便番号を無効にする

add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', 'disable_postcode_for_guest', 10 );

function disable_postcode_for_guest( $enabled ) {
    if ( ! is_user_logged_in() ) {
        return false; // ログインしていない場合は郵便番号を無効にする
    }
    return $enabled; // ログインユーザーは郵便番号が必要
}

このコードは、ゲストユーザーには郵便番号の入力を無効にします。

サンプルコード 3：郵便番号の入力フィールドにカスタムラベルを追加

add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', 'customize_postcode_label', 10 );

function customize_postcode_label( $enabled ) {
    add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_postcode_label', function() {
        return '郵便番号 (必須)';
    });
    return $enabled; // 郵便番号の有効・無効はそのまま
}

このコードは、郵便番号フィールドのラベルを「郵便番号 (必須)」に変更します。

サンプルコード 4：郵便番号の入力をプレースホルダーで説明

add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', 'add_postcode_placeholder', 10 );

function add_postcode_placeholder( $enabled ) {
    add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_postcode_placeholder', function() {
        return '123-4567'; // 郵便番号のプレースホルダーを設定
    });
    return $enabled; // 郵便番号の有効・無効はそのまま
}

このコードは、郵便番号入力フィールドのプレースホルダーを「123-4567」に設定します。

サンプルコード 5：条件に基づいて郵便番号を有効または無効にする

add_filter( 'woocommerce_shipping_calculator_enable_postcode', 'conditional_postcode_enable', 10, 2 );

function conditional_postcode_enable( $enabled, $country ) {
    // 特定の州の場合、郵便番号を無効にする
    if ( 'CA' === $country && 'ON' === $_POST['state'] ) {
        return false; // カナダのオンタリオ州では郵便番号を無効にする
    }
    return $enabled; // その他の場合は有効のまま
}

このコードは、カナダのオンタリオ州が選択されている場合、郵便番号の入力を無効にします。

概要

構文