概要
esc_sql
関数は、SQL文字列をエスケープ処理するためのWordPressの関数です。この関数は、データベースに対するSQLクエリを安全に実行するために、ユーザーからの入力が含まれる場合に特に重要です。ここでは、esc_sql
関数がよく使われる場面を最大8つ挙げます。
- ユーザーからのフォームデータを受け取る場合
- URLパラメータを使用する場合
- プラグインやテーマにおいて、カスタムクエリを作成する場合
- 管理画面でのデータの取得や保存時
- データベースの値を動的に取得する場合
- カスタムポストタイプでの検索処理時
- テーマでのウィジェットのデータ取得時
- AJAXリクエストが送信された場合
構文
string esc_sql( string $string )
パラメータ
$string
(string): エスケープ処理を行うSQL文字列。
戻り値
- (string): エスケープ処理されたSQL文字列が返されます。
関連する関数
使用可能なバージョン
- この関数は、WordPressのバージョン2.0.0から利用可能です。
コアファイルのパス
wp-includes/functions.php
サンプルコード
サンプルコード1: ユーザー入力をエスケープする
$user_input = $_POST['user_input'];
$escaped_input = esc_sql($user_input);
// ここで$escaped_inputをSQLクエリに使用する
このコードは、ユーザーからの入力をエスケープ処理してSQLインジェクションから守ります。
サンプルコード2: URLパラメータを安全に扱う
$id = esc_sql($_GET['id']);
// $idを使ってデータベースクエリを作成する
URLのid
パラメータをエスケープ処理して安全にデータベースクエリに使用します。
サンプルコード3: カスタムクエリの実行
$query = "SELECT * FROM wp_posts WHERE post_title = '" . esc_sql($title) . "'";
$result = $wpdb->get_results($query);
カスタムクエリを作成し、post_title
に対するエスケープ処理を行っています。
サンプルコード4: フォームデータの保存処理
$comment = esc_sql($_POST['comment']);
$wpdb->insert('wp_comments', array('comment_content' => $comment));
フォームから受け取ったコメントデータをエスケープしてデータベースに安全に保存します。
サンプルコード5: テーマでのウィジェット処理
$widget_title = esc_sql($instance['title']);
// ウィジェットのタイトルをデータベースに保存する処理
ウィジェットのタイトルに対してエスケープ処理を行い、データベースに保存するための準備をします。
この関数のアクションでの使用可能性
アクション名 | 使用可能性 |
---|---|
mu_plugin_loaded | 〇 |
registered_post_type | 〇 |
plugins_loaded | 〇 |
wp_roles_init | 〇 |
setup_theme | 〇 |
after_setup_theme | 〇 |
set_current_user | 〇 |
init | 〇 |
register_sidebar | |
wp_loaded | 〇 |
send_headers | |
parse_query | |
pre_get_posts | 〇 |
wp | 〇 |
template_redirect | |
get_header | |
wp_head |
非推奨または削除されたバージョン
- 現在のところ、
esc_sql
関数は非推奨または削除されたバージョンは報告されていません。