ワードプレスのrewind_postsフィルタの使用方法・解説

概要

rewind_postsフィルタは、主に投稿情報を巻き戻す機能に使用されるWordPressのフィルタです。このフィルタは、メインクエリによって取得された投稿ループの状態をリセットし、再度ループを行う際に特定の状態をカスタマイズするために利用されます。

このフィルタが実装される場面には、以下のようなものがあります。

1. 投稿の表示順序を変更したい時
2. カスタム投稿タイプを選択したい時
3. 特定のメタデータを基に投稿をフィルタリングしたい時
4. 複数のループを使用し、特定のループをカスタマイズしたい時
5. 投稿の出力前に条件を追加したい時
6. スタイルやスクリプトを適切に適用する必要がある時
7. 投稿が表示される前にフックを実行したい時
8. 非公開投稿を処理する必要がある時

構文

add_filter('rewind_posts', 'function_name', 10, 1);

• function_name: コールバック関数の名前
• 10: 優先度
• 1: 渡される引数の数

パラメータ

• $loop: 現在のWP_Queryオブジェクト

戻り値

• フィルタを通過した後のWP_Queryオブジェクト

関連する関数

関連する関数の詳細に関しては、以下のリンクを参照してください。

• rewind_posts

このフィルタを使用可能なバージョン

rewind_postsフィルタはWordPress 4.0以降で使用可能です。

コアファイルのパス

rewind_postsフィルタは、wp-includes/query.phpに含まれています。

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用例
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init	〇
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts	〇
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード1: 投稿の循環をリセット

add_filter('rewind_posts', 'custom_rewind_posts', 10, 1);

function custom_rewind_posts($loop) {
    // ループの最初に巻き戻す
    if ($loop->have_posts()) {
        $loop->rewind_posts();
    }
    return $loop;
}

このコードは、投稿ループの最初に戻ることで、メインのループを常に初めから処理します。

サンプルコード2: 特定の条件でループを巻き戻す

add_filter('rewind_posts', 'conditional_rewind', 10, 1);

function conditional_rewind($loop) {
    if (is_single() && $loop->is_main_query()) {
        $loop->rewind_posts();
    }
    return $loop;
}

このコードは、シングルページでメインクエリの場合にのみ、投稿ループを巻き戻します。

サンプルコード3: タクソノミーを基にループを変更

add_filter('rewind_posts', 'taxonomy_based_rewind', 10, 1);

function taxonomy_based_rewind($loop) {
    if (is_tax('category')) {
        $loop->rewind_posts();
    }
    return $loop;
}

このコードは、カテゴリアーカイブページでのみ投稿ループを巻き戻します。

サンプルコード4: 任意のカスタムフィールドでフィルタリング

add_filter('rewind_posts', 'custom_field_rewind', 10, 1);

function custom_field_rewind($loop) {
    if ($loop->get('meta_key') === 'your_custom_field') {
        $loop->rewind_posts();
    }
    return $loop;
}

このコードは、特定のカスタムフィールド情報に基づいて投稿ループを巻き戻します。

サンプルコード5: すべての投稿を再度処理する

add_filter('rewind_posts', 'all_posts_rewind', 10, 1);

function all_posts_rewind($loop) {
    // すべての投稿を処理する
    $loop->rewind_posts();
    return $loop;
}

このコードは、全ての投稿を再度処理します。最初からループを実行する際に便利です。