ワードプレスのtimer_floatフィルタの使用方法・解説

概要

timer_floatフィルタは、リクエスト開始時からの経過時間を取得し、処理時間を測定するために使用されます。このフィルタは、パフォーマンスの監視やデバッグ、ログ記録、キャッシュ制御、ユーザー体験の向上、APIの応答時間の計測、リクエストのトラブルシューティング、プラグインやテーマの最適化、クエリのパフォーマンス分析などの機能を実装する際によく使われます。

このフィルタは、特にパフォーマンス計測や処理時間に関連する情報を扱うときに重要です。

構文

add_filter('timer_float', 'my_custom_function');

パラメータ

• $float（float）: 現在のタイマーの値（経過時間）。
• $start（float）: リクエストの開始時刻。

戻り値

• float: フィルタ適用後の経過時間。

関連する関数

フィルタの関数リスト

使用可能なバージョン

WordPress 2.8.0 以降。

含まれるコアファイルのパス

wp-includes/loading.php

サンプルコード

1. デフォルトの経過時間をログに出力する

add_filter('timer_float', function($float) {
    error_log('経過時間: ' . $float);
    return $float;
});

このサンプルコードは、リクエスト開始からの経過時間をエラーログに出力します。

2. 自動エラーレポート用のフィルタ

add_filter('timer_float', function($float) {
    if ($float > 2) {
        mail('admin@example.com', '長い処理時間', '処理時間: ' . $float);
    }
    return $float;
});

このコードは、処理時間が2秒を超えた場合に管理者にメール通知します。

3. 経過時間をHTMLに表示

add_action('wp_footer', function() {
    $float = apply_filters('timer_float', 0);
    echo '<div class="processing-time">処理時間: ' . $float . '秒</div>';
});

このサンプルでは、ページのフッターに経過時間を表示します。

4. デバッグ情報をフロントエンドに表示

add_action('wp_footer', function() {
    $float = apply_filters('timer_float', 0);
    if (defined('WP_DEBUG') && WP_DEBUG) {
        echo '<pre>デバッグ情報: 経過時間は ' . $float . ' 秒です。</pre>';
    }
});

ここでは、デバッグモードが有効な場合に経過時間を表示します。

5. レンダリング時間の測定

add_filter('timer_float', function($float) {
    if (is_page('特定のページ')) {
        $float += 1; // 特定のページでは1秒追加
    }
    return $float;
});

特定のページの処理時間に対して1秒を加えることで、特定ケースの測定を行います。

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

非推奨または削除されたバージョン

特に非推奨または削除されているバージョンはありません。