ワードプレスのwp_check_comment_data関数の使用方法・解説

概要

wp_check_comment_data関数は、コメントデータが内部チェック済みまたは未許可でないか調べる機能を提供します。この関数は、特にコメントを投稿する際のデータの整合性を保証するために使用されます。主な使用目的は以下の通りです：

1. コメントのデータが正しい形式であることを確認する
2. 不適切な内容やスパムを検出する
3. 必要なフィールド（例：コメント作者名、メールアドレス）の存在をチェックする
4. コメントの状態（承認待ち、公開、非表示など）を確認する
5. 投稿されたコメントが特定の条件に合致しているかを確認する
6. コメントが特定の投稿やページに属していることを確認する
7. 特定のユーザー権限を持つ者によってコメントが作成されているかを確認する
8. フィルタを通してコメントデータを変更または拡張する

構文

wp_check_comment_data( $commentdata, $check_type );

パラメータ

• $commentdata: 配列で、コメントに関するデータ（例：コメント内容、作者名など）を含みます。
• $check_type: オプションの引数で、チェックの種類を指定します。デフォルトは 'comment' です。

戻り値

• バリデーションが成功した場合は true を返し、失敗した場合はエラーメッセージを含む配列を返します。

関連する関数

• wp_insert_comment
• wp_update_comment
• wp_delete_comment

使用可能なバージョン

• この関数はWordPress 4.1以降で使用可能です。

コアファイルのパス

• wp-includes/comment.php

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用例
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

1. コメント投稿のデータをチェックする

   $comment_data = array(
      'comment_post_ID' => 1,
      'comment_author' => 'John Doe',
      'comment_author_email' => 'john@example.com',
      'comment_content' => 'This is a sample comment.'
   );
   
   $result = wp_check_comment_data( $comment_data );
   if ( $result !== true ) {
      // エラー処理
      echo implode(', ', $result);
   }
   

   このコードは、特定の投稿にコメントを追加するためのデータが正しいかどうかをチェックします。

2. スパムコメントを検出する

   $comment_data = array(
      'comment_post_ID' => 2,
      'comment_author' => 'Spammer',
      'comment_content' => 'Buy now, get rich quick!'
   );
   
   $result = wp_check_comment_data( $comment_data );
   if ( is_array( $result ) && !empty( $result ) ) {
      // スパムコメントのエラーメッセージを表示
      echo 'Warning: ' . implode(', ', $result);
   }
   

   このコードはコメントがスパムかどうかを検証して、問題がある場合は警告を表示します。

3. 未入力のフィールドをチェックする

   $comment_data = array(
      'comment_post_ID' => 3,
      // コメント作者名がない
      'comment_author_email' => 'missing-name@example.com',
      'comment_content' => ''
   );
   
   $result = wp_check_comment_data( $comment_data );
   if ( !empty( $result ) ) {
      // 必須フィールドが欠けている場合のエラーメッセージを表示
      echo 'Error: ' . implode(', ', $result);
   }
   

   このコードは、必要なフィールドが入力されていない場合にエラーを表示します。

4. プライバシー設定をチェックする

   $comment_data = array(
      'comment_post_ID' => 4,
      'comment_author' => 'Private User',
      'comment_content' => 'This is a comment from a private user.'
   );
   
   // プライバシー設定に基づいてコメントをさらにチェックする
   if ( wp_check_comment_data( $comment_data ) === true ) {
      if ( /* check privacy settings */ ) {
          // コメントを保存する
          wp_insert_comment( $comment_data );
      }
   }
   

   このコードは、プライバシー設定に従ってコメントを保存するかどうかをチェックします。

5. 特定の役割を持つユーザーによるコメントの追加確認

   $comment_data = array(
      'comment_post_ID' => 5,
      'comment_author' => 'Admin User',
      'comment_content' => 'This is an admin comment.'
   );
   
   $result = wp_check_comment_data( $comment_data );
   if ( $result === true && current_user_can( 'moderate_comments' ) ) {
      wp_insert_comment( $comment_data );
   } else {
      echo 'You do not have permission to post this comment.';
   }
   

   このコードは、ユーザーがコメントを投稿するための権限を持っているかを確認しています。