概要
wp_cache_get関数は、キャッシュから任意のデータを取得するためのWordPress関数です。この関数は、高速なデータアクセスを可能にし、データベースのクエリ回数を削減するためによく使用されます。以下に、wp_cache_get関数がよく使われるシーンを挙げます。
- プラグインの設定情報を取得する
- 投稿のメタデータを取得する
- カテゴリーやタグの情報を取得する
- ユーザーの情報をキャッシュから取得する
- オプション設定を一時的に保存して取得する
- パフォーマンスを向上させるためのデータアクセス
- 統計データやトラッキング情報を管理する
- カスタムクエリの結果をキャッシュする
構文
mixed wp_cache_get( $key, $group = '', $force = false, $found = null );
パラメータ
$key: キャッシュから取得するデータの識別子（文字列）。$group: キャッシュグループ名（文字列）。デフォルトは空。$force: キャッシュを無視してデータソースから取得するかどうか（ブーリアン）。デフォルトはfalse。$found: データが見つかったかどうかを返すための変数（参照）。
戻り値
キャッシュから取得したデータ、またはキャッシュされていない場合はfalse。
関連する関数
使用可能なバージョン
wp_cache_get関数は、WordPress 2.0以降で利用可能です。
WordPressコアファイルのパス
wp-includes/cache.php
この関数のアクションでの使用可能性
| アクション | 使用可能性 |
|---|---|
| mu_plugin_loaded | 〇 |
| registered_post_type | 〇 |
| plugins_loaded | 〇 |
| wp_roles_init | 〇 |
| setup_theme | 〇 |
| after_setup_theme | |
| set_current_user | 〇 |
| init | 〇 |
| register_sidebar | |
| wp_loaded | 〇 |
| send_headers | |
| parse_query | |
| pre_get_posts | 〇 |
| wp | 〇 |
| template_redirect | |
| get_header | |
| wp_head |
サンプルコード
サンプルコード1: 単純なキャッシュ取得
$key = 'my_custom_data';
$data = wp_cache_get( $key, 'my_group' );
if ( false === $data ) {
$data = '新しいデータ'; // データがキャッシュに無い場合は新しいデータを取得
wp_cache_set( $key, $data, 'my_group' );
}
echo $data;
このサンプルコードは、特定のキーでキャッシュからデータを取得し、存在しない場合は新しいデータを設定して表示します。
サンプルコード2: ユーザーデータの取得
$user_id = 1;
$user_data = wp_cache_get( 'user_' . $user_id, 'users' );
if ( false === $user_data ) {
$user_data = get_userdata( $user_id ); // データベースから取得
wp_cache_set( 'user_' . $user_id, $user_data, 'users' );
}
このサンプルコードでは、特定のユーザーIDに基づいてキャッシュからユーザーデータを取得します。
サンプルコード3: 投稿のメタデータキャッシュ
$post_id = 123;
$meta_key = 'custom_meta';
$meta_value = wp_cache_get( $meta_key . '_' . $post_id, 'post_meta' );
if ( false === $meta_value ) {
$meta_value = get_post_meta( $post_id, $meta_key, true ); // データベースから取得
wp_cache_set( $meta_key . '_' . $post_id, $meta_value, 'post_meta' );
}
このサンプルコードは、特定の投稿のメタデータを取得するためにキャッシュを使用します。
サンプルコード4: プラグイン設定のキャッシュ取得
$plugin_settings = wp_cache_get( 'my_plugin_settings', 'options' );
if ( false === $plugin_settings ) {
$plugin_settings = get_option( 'my_plugin_settings' ); // オプションから取得
wp_cache_set( 'my_plugin_settings', $plugin_settings, 'options' );
}
このサンプルコードでは、プラグインの設定をキャッシュから取得し、必要に応じてデータベースから取得します。
サンプルコード5: カテゴリーデータのキャッシュ
$category_id = 10;
$category_data = wp_cache_get( 'category_' . $category_id, 'categories' );
if ( false === $category_data ) {
$category_data = get_category( $category_id ); // データベースから取得
wp_cache_set( 'category_' . $category_id, $category_data, 'categories' );
}
このサンプルコードは、特定のカテゴリーデータをキャッシュから取得し、存在しない場合にはデータベースから取得します。