ワードプレスのmap_deep関数の使用方法・解説

概要

map_deep関数は、配列やオブジェクトのすべての要素に対して、指定したコールバック関数を再帰的に実行するためのWordPressの関数です。この関数は、複雑なデータ構造の加工や操作が必要な場合によく使用されます。主な使用例としては、以下のようなケースがあります:

  1. 配列内のデータを一括でフォーマットする。
  2. ネストされたオブジェクトのプロパティを取得または設定する。
  3. データベースから取得したデータに対して一貫した処理を施す。
  4. 外部APIから取得した配列データを整形する。
  5. プラグインやテーマの設定配列のバリデーションを行う。
  6. JSON形式の設定をPHPの配列やオブジェクトに変換する。
  7. 複雑なユーザー設定データを操作する。
  8. キャッシュデータの操作や整形を行う。

構文

map_deep( $data, $callback );

パラメータ

  • $data (array|object): 処理対象の配列またはオブジェクト。
  • $callback (callable): 各要素に対して適用するコールバック関数。

戻り値

  • 処理後の配列またはオブジェクトを返します。

関連する関数

使用可能なバージョン

map_deep関数は、WordPress 4.5以降で使用可能です。

コアファイルのパス

wp-includes/class-wp-list-util.php

この関数のアクションでの使用可能性

アクション 使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード1:シンプルな配列の値を大文字に変換

$data = ['apple', 'banana', 'cherry'];
$result = map_deep($data, function($value) {
    return strtoupper($value);
});
// $result は ['APPLE', 'BANANA', 'CHERRY'] になります。

説明:このコードは、果物の名前が含まれる配列の各要素を大文字に変換しています。

サンプルコード2:ネストされたオブジェクトのプロパティを取得

$data = (object) [
    'user' => (object) [
        'name' => 'John',
        'age' => 30
    ]
];

$result = map_deep($data, function($value) {
    return is_string($value) ? strtolower($value) : $value;
});
// $result は (object) ['user' => (object) ['name' => 'john', 'age' => 30]] になります。

説明:このコードは、ネストされたオブジェクトの文字列プロパティを小文字に変換します。

サンプルコード3:データベースから取得したデータの整形

$data = [
    ['title' => 'First Post', 'content' => 'Hello World!'],
    ['title' => 'Second Post', 'content' => 'Learning WordPress.']
];

$result = map_deep($data, function($item) {
    return array_map('trim', $item);
});
// 各要素のtitleとcontentをトリムします。

説明:このコードは、データベースから取得した各投稿のタイトルと内容をトリムする処理を施しています。

サンプルコード4:APIレスポンスの整形

$data = [
    ['id' => 1, 'name' => 'Alice'],
    ['id' => 2, 'name' => 'Bob']
];

$result = map_deep($data, function($item) {
    return (object) $item;
});
// $result はオブジェクトの配列に変換されます。

説明:このコードは、APIから取得した配列データをPHPのオブジェクトに変換しています。

サンプルコード5:ユーザー設定データのバリデーション

$data = [
    'settings' => [
        'theme' => 'dark',
        'language' => 'en'
    ]
];

$result = map_deep($data, function($value) {
    return $value === 'dark' ? 'light' : $value;
});
// 'theme' が 'light' に変更されます。

説明:このコードは、ユーザーが設定したテーマの値が’dark’の場合に’light’に変換しています。

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