概要
maybe_unserialize
関数は、シリアライズされたデータを安全にアンシリアライズするための関数です。この関数は、データがシリアライズされているかどうかをチェックし、シリアライズされている場合にはアンシリアライズを施します。主に、データベースから取得したデータを扱う際に頻繁に使用されます。
よく使われるケースとして以下のようなものがあります:
1. オプション設定を取得する際
2. カスタムフィールドの値を読み込む際
3. プラグインの設定をデシリアライズする際
4. 設定されたメニューのデータ処理
5. ユーザーメタデータの処理
6. ウィジェットの設定取得時
7. テーマオプションの読み込み
8. JSONデータとシリアライズデータの互換性確保
構文
mixed maybe_unserialize( mixed $data )
パラメータ
$data
: アンシリアライズ可能なデータ。シリアライズされたデータ、または通常のデータを受け取ります。
戻り値
- シリアライズされている場合は、アンシリアライズされた値を返し、シリアライズされていない場合は元の値をそのまま返します。
関連する関数
使用可能なバージョン
この関数はWordPress 3.0以降で利用可能です。
コアファイルのパス
wp-includes/formatting.php
サンプルコード
以下は、maybe_unserialize
関数の実際の使用例です。
サンプルコード1: シリアライズされたデータをアンシリアライズする
$data = 'a:2:{i:0;s:4:"test";i:1;s:3:"123";}'; // シリアライズされたデータ
$result = maybe_unserialize($data); // アンシリアライズ
var_dump($result); // array(2) { [0]=> string(4) "test" [1]=> string(3) "123" }
このコードは、シリアライズされたデータをアンシリアライズして、その結果を表示しています。
サンプルコード2: シリアライズされていないデータを処理する
$data = 'hello'; // シリアライズされていないデータ
$result = maybe_unserialize($data); // そのまま返す
echo $result; // "hello"
このコードは、シリアライズされていない文字列をそのまま返します。
サンプルコード3: データベースからオプションを取得
$option_value = get_option('my_option'); // オプションの取得
$unserialized_value = maybe_unserialize($option_value); // アンシリアライズ
このコードは、データベースからオプションの値を取得し、必要に応じてアンシリアライズしています。
サンプルコード4: ポストメタの処理
$post_meta = get_post_meta($post_id, 'my_meta_key', true); // ポストメタの取得
$unserialized_meta = maybe_unserialize($post_meta); // アンシリアライズ
このコードは、特定のポストメタを取得し、アンシリアライズしています。
サンプルコード5: JSONデータとの互換性を持たせる
$json_data = '{"key":"value"}'; // JSONデータ
$serialized_data = serialize($json_data); // シリアライズ
$check_data = maybe_unserialize($serialized_data); // アンシリアライズ
このコードでは、JSONデータをシリアライズし、それを再び取り出す際にアンシリアライズを行っています。
この関数のアクションでの使用可能性
アクション名 | 使用可能性 |
---|---|
mu_plugin_loaded | 〇 |
registered_post_type | |
plugins_loaded | 〇 |
wp_roles_init | 〇 |
setup_theme | 〇 |
after_setup_theme | 〇 |
set_current_user | |
init | 〇 |
register_sidebar | |
wp_loaded | 〇 |
send_headers | |
parse_query | |
pre_get_posts | 〇 |
wp | |
template_redirect | 〇 |
get_header | |
wp_head |
非推奨または削除されたバージョン
maybe_unserialize
関数は、現在のところ非推奨または削除されたバージョンはありません。