ワードプレスのwp_privacy_exports_dirフィルタの使用方法・解説

概要

wp_privacy_exports_dirフィルタは、パーソナルデータを格納するディレクトリのパス名を取得する際に使用されます。このフィルタを利用することで、デフォルトのエクスポートディレクトリの場所をカスタマイズすることが可能になります。特に、「データプライバシー」や「GDPR」に関連する機能を実装する際によく使用されます。以下は、このフィルタの一般的な使用例です：

1. デフォルトエクスポートディレクトリの変更
2. サーバーごとのディレクトリ構成に合わせた設定
3. ユーザーアカウントに関連するデータのエクスポート
4. 特定のプラグインにおけるエクスポート機能の強化
5. セキュリティ要件に基づくディレクトリのカスタマイズ
6. バックアップ目的でのデータ配置の最適化
7. プライバシーポリシーに準拠したデータ管理
8. ローカル環境での開発やテストにおけるパスの変更

構文

apply_filters( 'wp_privacy_exports_dir', $dir );

パラメータ

• $dir: デフォルトのエクスポートディレクトリのパス。文字列型。

戻り値

• カスタマイズされたエクスポートディレクトリのパスを返します。文字列型。

関連する関数

wp_privacy_exports_dir

使用可能なバージョン

このフィルタはWordPress 4.9.6から使用可能です。

コアファイルのパス

wp-includes/class-wp-privacy.php

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

サンプルコード

サンプルコード1: ディレクトリパスの変更

add_filter( 'wp_privacy_exports_dir', 'my_custom_exports_dir' );

function my_custom_exports_dir( $dir ) {
    return '/path/to/my/custom/exports';
}

このコードは、デフォルトのエクスポートディレクトリを指定したパスに変更します。

サンプルコード2: 日付に基づくディレクトリの作成

add_filter( 'wp_privacy_exports_dir', 'custom_exports_dir_by_date' );

function custom_exports_dir_by_date( $dir ) {
    $date_dir = date('Y-m-d');
    return $dir . '/' . $date_dir;
}

このコードは、日付に基づいたサブディレクトリを作成し、エクスポートデータを整理します。

サンプルコード3: カスタムサブディレクトリの追加

add_filter( 'wp_privacy_exports_dir', 'add_custom_subdirectory' );

function add_custom_subdirectory( $dir ) {
    return $dir . '/my_custom_subdirectory';
}

このコードは、ユーザーが選んだカスタムサブディレクトリをエクスポートディレクトリに追加します。

サンプルコード4: ディレクトリへのアクセス制限

add_filter( 'wp_privacy_exports_dir', 'restrict_access_exports_dir' );

function restrict_access_exports_dir( $dir ) {
    // 特定の条件によってアクセスを制限するロジック
    if ( ! current_user_can( 'manage_options' ) ) {
        return '/restricted_access';
    }
    return $dir;
}

このコードは、管理者のみがアクセスできるようにエクスポートディレクトリのパスを制限します。

サンプルコード5: 優先度を設定してフィルタを追加

add_filter( 'wp_privacy_exports_dir', 'priority_exports_dir', 20 );

function priority_exports_dir( $dir ) {
    return '/another/custom/path';
}

このコードは、フィルタに優先度を設定して、他のフィルタよりも後に実行されるようにします。