プラグインWooCommerceのwoocommerce_geolocation_ip_lookup_api_responseフィルタの使用方法・解説

概要

woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response フィルタは、WooCommerceが提供する地理位置情報を取得する際に、IPアドレスに基づいて地理情報を外部APIから取得する過程で使用されます。このフィルタを利用することで、デフォルトのAPIレスポンスをカスタマイズしたり、他の情報源からのデータを統合したりすることができます。これは、特定の国や地域におけるビジネスのカスタマイズやターゲットマーケティングに役立つことがあります。

主な用途としては以下のような機能が挙げられます：
1. 特定の国に基づいた商品の表示・非表示
2. 地域に応じた送料の計算
3. カスタマイズした地域別プロモーションの実施
4. ユーザーの所在地に応じたコンテンツの表示
5. 法的要件に基づく地域制限の実装
6. ローカライズされたメール通知の送信

以下に示すサンプルコードは、woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_responseフィルタを使用する方法を示しています。

サンプルコード1

add_filter('woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response', 'custom_geo_ip_response', 10, 2);

function custom_geo_ip_response($response, $ip) {
    // デフォルトのレスポンスに対するカスタマイズ
    if (!empty($response) && isset($response['country'])) {
        $response['country'] = 'JP'; // 常に日本を設定
    }
    return $response;
}

このコードは、地理情報を取得した際の国コードを常に日本に設定します。

サンプルコード2

add_filter('woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response', 'modify_geo_response_based_on_ip', 10, 2);

function modify_geo_response_based_on_ip($response, $ip) {
    // 特定のIPからのリクエストの場合にレスポンスを変更
    if ($ip === '192.0.2.1') {
        $response['city'] = 'Tokyo';
    }
    return $response;
}

このコードは、特定のIPアドレスからのリクエストがあった場合に市の情報を東京に変更します。

サンプルコード3

add_filter('woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response', 'enhance_geo_response', 10, 2);

function enhance_geo_response($response, $ip) {
    // レスポンスにカスタムフィールドを追加
    $response['custom_field'] = 'Custom Value';
    return $response;
}

このコードは、IP情報にカスタムフィールドを追加し、デフォルトのAPIレスポンスを拡張します。

サンプルコード4

add_filter('woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response', 'fallback_geo_location', 10, 2);

function fallback_geo_location($response, $ip) {
    // APIが失敗した場合のフォールバック処理
    if (empty($response) || isset($response['error'])) {
        return ['country' => 'US', 'city' => 'Los Angeles'];
    }
    return $response;
}

このコードは、APIリクエストが失敗した場合に米国ロサンゼルスの情報を返します。

サンプルコード5

add_filter('woocommerce_geolocation_ip_lookup_api_response', 'log_geo_ip_request', 10, 2);

function log_geo_ip_request($response, $ip) {
    // リクエストをログファイルに記録
    error_log('Geo IP Request: ' . $ip . ' - Response: ' . json_encode($response));
    return $response;
}

このコードは、IPアドレスのリクエストとそのレスポンスをログファイルに記録します。

この関数のアクションでの使用可能性

アクション	使用可能性
mu_plugin_loaded
registered_post_type
plugins_loaded
wp_roles_init
setup_theme
after_setup_theme
set_current_user
init
register_sidebar
wp_loaded
send_headers
parse_query
pre_get_posts
wp
template_redirect
get_header
wp_head

使用可能なバージョン

WooCommerce バージョン：4.0以上
WordPress バージョン：5.0以上

引用元

コード例や詳細な情報については以下のページを参考にしてください。
– https://woocommerce.com/document/woocommerce-geolocation/
– https://developer.woocommerce.com/
– https://developer.wordpress.org/

概要